なぜ株は「売り」注文から入れないのか?

この記事は、早期リタイア後に投資を学びはじめた“ど素人”が、
「なぜ株って売り注文から入れないの?」という素朴な疑問を元に、
あちこち調べて、自分なりに“納得できた範囲”でまとめたものです。
尚、私は金融の専門家でもアナリストでもありません。
あくまで“無責任な雑談”に近い読み物として、リラックスしてお読みください(笑)


株をやっていない自分が、ふと抱いた疑問

私は2023年にセミリタイアをしてから、生活資金の一部を投資で補うべく、FXを中心にトレードを始めました。そんな中でふと気になったのが——

「なぜ株は“売り”注文から入れないのか?」

FXなら「買い」も「売り」も自由にできるのに、株では基本「買い」からしか入れない。
しかも、空売りができる銘柄は限られていて、しかるべき手続きも必要。なぜこんな違いがあるのか?素人なりに気になって、いろいろと調べてみました。

FXと株、「売り/買い」の意味が違う

FXの場合、通貨はペアで取引されます。たとえば「ドル円を売る」というのは、ドルを売って円を買うという意味で、どちらかが“悪”というわけではありません。

通貨同士の力関係を測ってポジションを取っているだけなので、世界全体で見れば「売り=ネガティブ」という感情が入りにくいのです。

一方、株式トレードにおける「売り」は、「企業そのものを売る」ことになる。
つまり、企業に対して「あなたの未来には期待していません」というメッセージにもなりかねません。

この“情緒的な違い”が、制度設計や市場の空気にも深く関わっているように感じました。

株の「売り注文」はなぜ難しいのか?

株式市場では、いわゆる“空売り”が売り注文の手段になりますが、以下のような制限があります:

  • 信用口座の開設が必要
  • 一般信用・制度信用の違い
  • 空売り規制(アップティックルール)
  • 対象銘柄の制限

つまり、誰でも自由に売れるわけではなく、「売り」はあくまで“例外的な戦略”という位置づけ。

その背景には、「株式市場=企業を応援する場所」という前提があるようです。

売りが自由になったら、何が起きる?

想像してみてください。

あるテレビの経済番組で、アナリストがこう言ったらどうなるでしょう?

「この企業は今期かなり厳しい決算が予想されます。投資戦略としては“売り”が妥当でしょう。5,000円の株価が、私は4,500円になると予想しています。」

こうした発言が“当たり前”になると、市場全体がピリピリしてしまいます。

  • 個人投資家が一斉に売りを入れれば株価が下落
  • 株価の暴落が連鎖すれば、企業の時価総額も失われる
  • 信用不安が加速すれば経済全体にも影響

だからこそ、「売り」は制度的にも、心理的にも“表には出にくい”立場にあるのでは?と感じました。

ただ、FXの世界では例えばドル円相場のアナリストの予想で、「円安方向に動く」、逆に「円高に向かいそう・・・」など、その時々の日米の経済動向などを背景に売り買い両方向への見解が出されるのが日々当たり前に行われています。

OCO注文が広まらない理由ともリンクしている?

FXでは一般的な「OCO(One Cancels the Other)注文」。
利益確定と損切りを同時に設定できるので、私のようなリスク管理重視の投資家には非常に便利です。

しかし株式では、OCO注文は一部の証券会社・銘柄に限られていて、しかも存在自体があまり知られていません。

その理由を考えたとき、ふとこんな仮説に行きつきました:

企業にとっては、損切りされず“塩漬け”にしてくれる投資家の方が都合が良いのでは?

市場暴落時にOCOで損切りが自動発動されると、
株価が急落 → 株主が激減 → 企業の信用にも影響。

それよりも「戻るかも…」と株を持ち続けてくれる投資家の方が、企業側にとってありがたいのかもしれません。

おわりに:これは正解じゃないけど、私はこう納得した

ここまでの話は、あくまで私個人が素朴な疑問から調べて、腹に落ちた範囲の話です。

専門家ではないので、「それは違う!」という意見も当然あるでしょう。
でも、こうして調べて考えたことが、これから株やFXを始めようとする方のヒントになれば嬉しいです。

「売り」から入れない株。
その裏側には、制度・感情・市場のバランスという、実に人間くさい世界があるのかもしれません。


以上、無責任トレーダーの素朴な投資雑談でした(笑)

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