早期退職後、精神の波はあるけれど——結局あの頃よりはずっといい

会社を辞めたら、人生すべてがうまくいくと思っていた。

実際、退職直後はその通りだった。あの解放感。朝、嫌な上司の顔を思い出さなくていい。満員電車に揺られなくていい。不要なメールに返信しなくていい。


「やっと社畜を卒業できた」と心から思えた。

でも、時間が経つにつれて静かな波がやってきた。不安、焦り、孤独、そして「これでよかったのか?」という問い。


早期退職しても、精神はずっと安定するわけじゃなかったのだ。

会社員時代の「心の重さ」

会社員時代、私は常に何かに追い立てられていた。

月曜日が近づくと胃がキリキリし、日曜の夕方には軽く絶望していた(サザエさん症候群)。


毎朝決まった時間に家を出て、やりたくもない仕事をこなして、組織のルールに従って生きる。

「自分の人生を生きている」という感覚なんて、どこにもなかった。

社内の人間関係に気を使い、顔色をうかがい、時間を切り売りする日々。


あのころは、1日が終わるたびに“少しだけ心が死んでいく”ような感覚があった。

退職後の「静かな不安」

そんな日々から抜け出した私は、自由を手に入れた。

でも同時に、“不安”という新たな相棒も手に入れた。


「安定した収入がない」という現実は重くのしかかる。

暇な時間に、自分の存在価値を見失いそうになることもある。

SNSを開けば、バリバリ働く同年代が目に入り、思わず自分と比較してしまう。

「これでよかったのかな…?」

ふと、そんな思いが胸に浮かぶこともある。

それでも、あの頃よりずっといい

それでも、私は退職を後悔していない。


むしろ、心の底から「あの頃よりはずっといい」と思っている。

なぜか?

それは、不安も落ち込みも「自分のもの」として感じられるから。

会社員時代は、他人や組織に振り回される中で押し殺していた感情が、今は自分のペースで湧いてくる。

嫌なことがあっても、「自分で選んだ道なんだ」と思えることが、心の支えになっている。

不調のときには寝込んでもいいし、調子が良いときは外に出て気分転換すればいい。

誰にも気を使わずに、自分の波に合わせて生活できる。

それって、何よりの贅沢だと思う。

同じように感じているあなたへ

このブログを読んでくれているあなたが、もし今、会社員生活がつらくて仕方ないと思っていたり、早期退職後の不安に立ち止まっていたりしたら、伝えたい。

すべてが完璧にうまくいく人生なんて、きっとどこにもない。


でも、「どんな悩みがあっても、会社員時代のあの憂鬱よりはマシだ」と心から思えるだけで、私は前に進める。

退職しても、自由になっても、不安がゼロになるわけじゃない。

でもその不安は、自分の人生を取り戻した証でもあるのかもしれません。

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