早期退職の決断に至った要因の一つは「休みの日に会社のことを思い出すようになった」こと

会社で仕事をしていれば当然ストレスは溜まります。

30年前大卒で会社に入った時、それは覚悟してました。

ただ、仕事で溜めたストレスは休みの日に発散する、もしくは仕事のある日でも会社から一歩外に出たら一切仕事のことは忘れる、というスタンスを私は数年前までは取れていました。

休日に仕事のことを思い出すようになれば黄信号

ただ、45歳の夏のお盆休みのある日、いつの間にか自分がそういったオンとオフの切り替えが出来ない人間になっていることに気付かされました。

お盆休みの初日、朝早くから旅行に出かけたのですが、初めて降り立った田舎の人気のない駅で、ふと嫌な気分が頭をよぎったのです。

「この休みが明けて9月になったらまたあの忙しさが来るのか・・・」というネガティブな感情で、せっかくお盆休みに入った初日だというのに、仕事のことが頭をよぎったのです。

救いはお盆休みの間、ずっとそんな気持ちにならなかったという点ですが、その出来事を機に休日や長期の休み(お正月や年末年始)に、ふと頭に仕事のことを思い出すことが増えました。

これは自分でもちょっとまずいと思いましたね。

何事にも興味が持てなくなるのはうつ病の兆候

うつ病の兆候の一つに、「今まで楽しかったことに興味が持てなくなる」という点があることをネットや本で認識していたため、自分が休みの日に目の前のレジャー・娯楽に集中出来ないことがちょっと怖く感じたのです。

ただ、そんなことがあっても当時は「会社を辞める」という選択には至りませんでした。

辞めたいと思っても、お金が心配で辞められなかったのです。

転職して今の会社と同じ給料はもらえない・・・

40を過ぎての転職は難しい・・・

など、世間の風潮は「会社にしがみつくのが一番」という感じだったからです。

ただ、偶然にも運よく早期退職という助け舟が出て退職した今、精神的に辛い状況を放置せずにもっと早く辞めればもっと早く楽になれたのに、とちょっと後悔してます。

心を病んでまでやる価値のある仕事なんて、この世に絶対にないです。

また、ある程度の年齢になるとセットになって話題になるのが、決まって「お金」の問題です。

住宅ローンは仕事を辞めたくてもやめられない大きな要因

私の場合、重くのしかかったのが住宅ローンでした。

詳細を言うと、月々の支払いでなく、ボーナス月の加算分の金額がきつくて、身動きが取れなくなっていました。

今の会社を辞めればボーナス月の6,12月に2回やってくる約11万円ずつの返済が絶対に払えないと思い、少しずつ壊れかけてる自分の精神を、だましだまししながら生きるしか方法を見出せませんでした。

ただ、休みの日やお正月などの長期休みに仕事の心配が頭をよぎる機会が、私が希望退職で辞める1年くらい前からホントに多くなっていました。

ある時、土曜日にあるイベントがあってチケットを事前に買っていたのですが、上司のあるひと言が気になって土曜の朝起きられず、イベントに行けなかったことまであります。

休みの前日の就業間近に上司が、「○○君、この件どうなったの?早くしないとまた前みたいになるんじゃない?そうなったらもう知らないよ・・・」と無責任な言い方をされたのが、会社を出ても私の頭から離れなかったのです。

ちなみに、会社が希望退職の募集を出した瞬間、すぐに「自分は休日に仕事を思い出すヤバい状態だから辞める」と思ったわけではありません。

退職後に会社新時代のことを思い出すにつれ、自分の中に無意識に溜まっていた「このままだと絶対に壊れる」という感情が動いて、「辞める」方向に本能的に動いていったのだと気付くようになりました。

尚、辞めた後に同じように早期退職された方のユーチューブやブログを見ていると、「会社員時代は休日も仕事のことが頭から離れなくて休んだ気がせず、精神的に参っていた」というニュアンスの方が非常に多いことも知りました。

私の会社は業績不振によって早期退職によるコストカットを敢行しましたが、コストカットで人を切る会社というのは、ホントに内部に優秀な人材が乏しくなります。

私は45歳の時に仕事のことを休みの日に思い出すようになりましたが、そのくらいの時期から上司の質もどんどん低下していたように思い出されます。

人がいないので、仕方なく本来上司になる器でない人間が上司になるという状態になります(コストがかかるので新たな採用もしないため)。

また、一般社員の人数も減るだけで補充はなし。ただ、業務量は減りませんので、給料は同じなのに負担だけがどんどん増えていきます。

コレって、実質は給料が下がっているのと同じです。

なので、まともな神経で仕事をしていれば、心を病まない方がおかしいというわけです・・・