早期退職に関する取材を受けて感じたこと

早期退職についての取材依頼を受けました

先日、私はある大手出版社の方から、早期退職について取材の依頼を受けました(対面での取材ではなく、文面で回答する形式)。

この取材の目的は、古い慣習である「会社員は出世が一番」などという考え方から離れ、40代後半から50代の男性が新しい生き方を模索しているという記事を書くことでした。

ちなみにこの取材のきっかけは、私が運営するブログの問い合わせフォームを通じて、編集者の方から連絡があったことでしたが、まさか大手出版社の方がこのブログを読んでいるとJは・・・と、最初はびっくりした次第です(笑)・

40代以上の男性にとって、早期退職やライフスタイルに関する情報はニーズが高い

この取材を受けて私が感じたことは、このような情報に対するニーズが、50代かそれ以下の男性にとって高いのだろうということでした。

かつての日本は、終身雇用制度が主流で、企業に勤めて定年を迎えた後は年金と退職金で、何一つ不安のない老後の生活が一般的でした。

また、多くの人がそのような人生を歩んでいたので、モデルケースも多く、今のような「先が見えない不安」なんてなかったと思います。

しかし、今ではそんな時代は終わり、40代以降のサラリーマンが将来を不安視することは当然の時代背景となっています。

ただ、私が感じたのは、その不安を抱えていても、実際に行動に移すことができない人が多いということです(自分もそうでした。体力・気力面の衰えが原因)。

そのような方々が、多くの情報を求めていることを取材を通じて再確認しました。私自身も、早期退職を決断する前に、ネットでたくさんの情報を収集しました。ですから、どんな情報でも求めたくなる気持ちは痛いほどわかります。

「会社にしがみつく」という表現の裏にある多くの人の不安

今もまだ、「会社にしがみつく」という表現が根強く残っています。この表現の裏側には、「自分は会社を辞めたら何もできない」、と多くのサラリーマンが不安に思っていることに他なりません。

これは、かつての日本では当たり前だった終身雇用制度が崩壊しつつある現状に大きな要因があります。

「会社を辞めたら何もできない」、というふうに考える社員を多く生み出した日本社会の構造や、企業にも、大きな責任があると思います。

私が取材を受けた記事を読み、たとえ1人でも「会社にしがみつかなくても何とかなる」と気付いてくれればと願っていますが、再就職をしないで在宅で稼ぐ力がまだ身についていない私が提供する情報だけでは、読者の方の不安が解消されないこともあると思います。

ただ、私自身もこの問題について考え続けており、自分の経験や知識を活かし、少しでも多くの人が自分らしい生き方を見つけられるような情報を提供していきたいと思っています。

早期退職経験者の発信する情報は貴重である

早期退職を経験した人は、どのような形でもいいので情報を発信することが大切だと思います。

私自身も、経験をもとに何でも話すことができますし、今回の取材でも謝礼を頂きました。謝礼の額は小さいですが、実際に早期退職を経験した人の情報は出版社でも貴重ということで、お金を払ってでも欲しい、となったのだと思います。

ただ、このような情報に対するニーズが高いということは、裏を返せば多くのサラリーマンが将来に不安を感じているということでもあります。

日本はいったいいつからこんな不安が生まれるような状況になってしまったのでしょうか・・・

私は、すべての不安を解消するには、ベーシックインカムの導入が必要だと考えています。

  1. こんばんは
    40代以降のサラリーマンが将来を不安視しながらも、政府は定年を70歳に延長することを予定していますよね。我々は早く卒業できて良かったと思います。会社にしがみつきたくなくても、政府は会社にしがみつかせて、年金財源の確保と支給額の低減を考えているように思えてなりません。日本人はもともと勤勉なので、長く働きたい人が多いというのも好都合なのでしょう。でも、それに巻き込まれては、自己実現も何もないですよね。私もベーシックインカムは賛成で、生活保護以上に生活が保障されるなら、よりクリエイティブな働き方ができると思います。

    • コメントありがとうございます。
      最近フランスで年金受給の年齢が引き上げられる件で、暴動が起きていますが、日本も受給年齢引き上げになれば同じことが起きるような気がします。
      この問題もベーシックインカムを導入すればすべて解消されるので、世界で導入の機運が高まって欲しいです。
      早期退職した我々50代は面接にも通らないし(書類選考でさえ通らない)、そもそもホリエモンさんがユーチューブで話している生産性のないスーパーのレジ打ち的な仕事を今さらやる必要もないわけで、お金を作る手段がありません。それを割増退職金使って個々で工夫して考えろ、と丸投げされているのが実態ですので、ホントに何とかして欲しいです。
      NHK党がこの前立花さんが党首を辞めて党名も変えていましたが、どうせなら世間にこういう手段で国民の多くを救えるという認知も兼ねて、「ベーシックインカム党」にしてくれればいいなと思いました。確かNHK党もベーシックインカムに賛同している党だったはずです。

  2. こんにちは
    ひまやりさんは優秀なブロガーなので、取材依頼があるということですよね。それにしても、早期退職した50代の仕事はなかなか見つからないですよ。私はもう諦めました。元々、再就職する予定で早期退職したわけではないので、やっぱりブレてはいけませんよね(笑)。先日パートの面接を受けて結果を待っている間も、もし採用されたら、また新しい仕事を覚えないといけないし、人間関係もあるし、小言の一つ言われて耐えれるかなと一抹の不安がありました。やっぱり採用されない方がいいかなと、面接を受けながら何を考えてるのと自分でツッコミを入れていましたね。もう雇われて働くのに嫌気がさした自分を、再確認した次第です。

    • コメントありがとうございます。
      私に取材依頼が来たのは、実際に早期退職を経験した人間が出しているリアルな情報量が、需要に対して圧倒的に少ないからだと思いますよ。早期退職した人でもユーチューブやブログを開設できる人は限られるでしょうし、大手出版社さんも読者から情報提供を促されても、ネタを持っていないのだと思います。そもそも、連絡をいただいた大手出版社の担当者の方も雇われの身のサラリーマンなわけですから、自分たちが想像で記事を書くわけにもいかないでしょうし。
      リタイヤ王子さんが何度かパートの面接に行かれている話を聞き、以前にこチラの記事⇒(https://50ssmsb.com/?p=412)で書いた、雇う側の企みを思い出すと憤りを感じます。「従業員を週に20時間以上働かせると、雇用保険に入れなければいけなくなるので、それを避けたがっている」と、2つ目のユーチューブ動画で紹介した方が経営者の内情を話していますが、そういう経営者は従業員を人間として扱っていないという思いが私は強くなりました。
      ホリエモンさんの話の通り、システムを導入すれば済むところを安い時給で募集したら人が応募してきて、その方がコストがかからないからシステム化しない。そして応募してきた人間を雇用保険に入れなければいけなくなる手前の時間で働くのを辞めさせ、自分たちの都合のいいようにこき使うという姿勢に腹が立ちます。
      なので、ホントにベーシックインカムを早期に導入して欲しいです。そうなれば背に腹は代えられずに働かないといけないと思っている人も安い時給のところに応募する必要はなくなり、従業員を雇って経営を続けたいならば経営者は時給を上げざるを得ないですからね。

  3. 世の中には定年退職者、若年FIREに関する情報は多いけど、50代早期退職者向けの情報はあまり具体的なものがないですね。私は会社都合でリタイアになったため準備が不十分で、たくさん誤算があり金も損しました。結局アドバイスしてくれる人も自分の状況を完全に理解してのアドバイスではないので鵜呑みには出来ない、自分のことを一番考えることが出来るのは自分自身のみということがわかりました。

    いくつかの誤算の中で一番大きかったのはパートに受からないこと!定年後の記事でよく「月10万くらい仕事で稼ぎましょう!」なんて内容がありますが、月10万楽に稼げる仕事なんて見つからない。パート採用では落ちまくり、タイミーのような短期バイトしか出来ないという状況は全く想定外で精神的にダメージが大きかったです。仕事を辞めたら気楽なバイトで暮らしていこうという甘い目論見は木っ端みじんに崩れ去りました。

    • コメントありがとうございます。
      早期退職についての実になる情報が乏しいのは同感です。私も会社都合の早期退職なので、準備期間はほぼゼロでした。
      なので現状、このような社会構造を逆手に取り、早期退職支援会社がボロ儲けしていると感じています。
      早期退職を実施する会社というのはそれなりに規模が大きいので、企業イメージを損なわないために辞める社員を表向きには粗末にできないので、丸投げで費用だけ負担して再就職支援会社に処遇を任せます。私もその流れで再就職支援会社の世話になりましたが、その支援会社会社自体は独自の早期退職者向けの求人案件など持っていないことが分かりました。私の場合、最初にすすめられたのがマンション管理人で、その後パソコンを使った仕事がしたいと告げると、出された求人はクラウドソーシング大手のクラウドワークスで募集が出ていた結婚式場の撮影を行っている映像会社でした。しかも場所が沖縄で、本州在住の私が引っ越ししないといけない場所です。
      この時、再就職支援会社の実態はせいぜいこの程度かと思った次第です。ただ、世間一般にはこのような実態はほぼ知られていません。理由は、私見になりますが50代で早期退職した我々世代は、そういった情報をどうやって世の中に発信すればいいか分からないからだと思います。
      私もこのブログを開設したのは退職して数か月してからですが、ブログの開設の仕方やツイッターでのツイートの仕方なども、サラリーマン生活で疲弊していると覚える暇がなかったため、一からそういったことを覚える気力もないのが一般的だと思います。
      また、大手の出版社がネット記事で多く出している「55歳で早期退職した元営業部長の末路・・・」的な記事は全く参考になりませんね。これについては、書いているライターが現役の雇われ人だからだと解釈しています。自分も会社員が嫌だが辞める勇気がなく、このような記事を出して「まだ自分の方がマシだ」という気持ちになりたいから書いている記事が大半だと思います。この系統の記事を読んでも最終的に何の解決策も示されず、「会社員をやめて収入がなくなったら大変だぞ。だから皆さん辞めるな!」という脅しにしか解釈出来ません。
      なのでもっと早期退職者が束になって訴えて、雇ってくれないならばベーシックインカムでお金を配ってくれと声を上げるべきだと私は思っています!